Songs and Colors

歌うように軽やかに、様々な色を身にまとって。

伝えていくこと

「片付けるためには、一度散らかさなければならない」
以前、私の母が言った言葉です。
決して仲良し母娘ではない私たちですが、祖母や祖父が亡くなって以降、「家族」という枠組みの中で闘いつつも、時々こうやって私の琴線に触れる言葉のやり取りをしています。
私たち家族は、いわゆる普通の家族のあり方からは程遠いけれど、こういう形でしか存在できないし、こうして存在していくのだろうなぁと、最近は納得できるようになりました。
でも時折、祖父が亡くなった頃の状況を思い出しては、悔しいような哀しいような想いに囚われ、涙が溢れて止まらなくなることがあります。
生きてるうちに、何とかしたかった…多分、それが私の願いだったのでしょう。 でも、生きてるうちに何とかできるほど、祖父とその息子たちの確執はたやすいものじゃなかった。 祖母はそれを分かっていたから、私に「祖父のことは放っておきなさい」と言い残していたのかもしれません。
でも私は、自分自身を貶めてでも、あの確執を何とかしたかったんでしょうね。 私が非難されることで、息子たちへの非難を和らげたいとか、そんな小手先のことを考えて(笑) 結局、誰にも理解してもらえなかったんだけど。
何故、今そんなことを思い出していたかというと、この週末にずっと考えていたことがあるからです。
いったい、私はどうしたいのか。
具体的なことは何一つ思い浮かばなかったけれど、たった一つだけ分かったこと。
私は「伝えていきたい」のだ、と。
そして、それはこうして文字で伝えるだけではなく、歌って伝えるだけではなく、今どうしようかと悩んでいる無機質な仕事を通してでも「伝える」ことは可能なのだ、と。
私が生きていくことで、きっと伝えていけることがあるのだ、と。
ただ、以前の私は、自分の思ったように伝えることだけに固執して、いつも「分かってもらえない」と嘆いていたように思います。
だから今度は、どのような形で伝わったとしても、自分の意図から外れて伝わってしまったとしても、自分の想いに執着しないようにできたら良いなぁと思います。
どんな結果であれ、それは伝わったことに違いないのだから☆
そしてそれは、決して楽な道のりでないだろうということも、何となく分かってはいるけれど…多分、それがきっと「私」なんだろうなぁと思うのです。
☆★☆本日のBGM:Last Smile(LOVE PSYCHEDELICO)☆★☆